ビタミンC誘導体とは?どんな効果?化粧水に入っていた方がイイ?
スキンケア用品を見ていると、
よく目にするのが『ビタミンC誘導体配合』
ビタミンCはお肌や粘膜に良い成分としてよく知っているけれど、
誘導体っていったいなんなの?
美白効果があるなんて言われているけれど、それって本当?
一番効果があるのは?どのアイテムを選べばいい?
今回はビタミンC誘導体に関するそんな疑問に、
わかりやすくお答えします。
この記事の目次
ビタミンC誘導体って何者なの?
簡単にいうと、ビタミンC誘導体とはビタミンCを
お肌に染み込みやすくなるように処理を施したもの。
それをもうちょっとわかりやすく説明していきますね♪
お肌は【油性】
お肌は層状の構造をしており、一番表面には皮脂膜があります。
皮脂はご存知の通り油分。
また、皮脂膜の下にある層には細胞と
細胞の間を埋める細胞間脂質という油分があり、
この脂質のおかげでお肌には潤いが保たれているのです。
つまり、全体的にお肌は油性なんですね。
そして水と油ははじき合うものであり、
お肌には油溶性のもののほうが馴染みがいいということになります。
ビタミンCは【水溶性】だから肌になじみにくい
しかし、ビタミンCは水に溶けやすい、いわゆる水溶性。
油性のお肌には水溶性のものはなかなか浸透しません。
そこで、ビタミンCに、油分となじみやすいリン酸基など
(これらを官能基といいます)をくっつけたものがビタミンC誘導体。
このひと手間によってお肌への浸透がぐっと良くなるのです!
ちなみに、くっついている官能基はその後自然と外れるため、
ビタミンC誘導体はお肌の中ではただのビタミンCとして効果を発揮します。
だからビタミンC誘導体は、
本来浸透しにくい、なじみにくいビタミンCを
肌に浸透させやすい形にになったもの、ということです。
ビタミンCをしっかりと補給したいアンチエイジング世代にとっても
救世主とも呼べますね。
ビタミンC誘導体の美容効果
次は、ビタミンC誘導体の美容効果についてです。
前述のとおり、ビタミンC誘導体はお肌の中で
ビタミンCとして働くため、
言い換えるならビタミンCの美容効果ですね。
ビタミンC(誘導体)には、以下の効果・作用があるといわれています。
コラーゲンの合成促進
コラーゲンはお肌に弾力を生み出す線維組織であり、
真皮において水分を除いた70%を占めるといわれています。
加齢とともに減少してしまうコラーゲンはお肌のハリに大きく貢献し、
その減少はすなわちシワやたるみの出現を表します。
そんなコラーゲンの合成に欠かせないのがビタミンC。
ビタミンCはコラーゲンの前段階である
プロコラーゲンの合成に欠かせない存在。
よって、ビタミンCが枯渇した状態では十分に
コラーゲンを作ることができないのです!
コラーゲンの合成量を増やしたいなら、
ビタミンC誘導体をうまく利用するのが賢いですね。
皮脂の分泌抑制作用
ビタミンCには皮脂の分泌を抑える力があります。
その力そのものはそれほど強いものではありませんが、
毛穴の開きや慢性的な脂性肌、
ニキビの改善などにはビタミンC誘導体入りの化粧水ある程度効果を発揮します。
美白作用
シミの正体はメラニンという黒い色素。
お肌に過度な刺激を与えたり紫外線などを浴びると、
メラニン色素をつくるメラノサイトにスイッチが入ります。
そしてメラノサイトにある酵素、
チロシナーゼが働くことでメラニン色素が出来上がります。
本来、メラニン色素はターンオーバーとともに徐々にお肌の表面に現れ、
いずれは角質と一緒に垢となって剥がれ落ちるのです。
しかし時々、何らかの異常があってメラニンが残存してしまったり、
必要以上にメラニンが作られ続けてしまうこともあります。
そしてそれこそがシミの正体。
そんな時にはビタミンC誘導体です!
ビタミンCにはシミの原因となるチロシナーゼの働きをを
阻害してメラニン色素が作られるのを抑える効果があるんです。
美白に力を入れている方は、
ぜひビタミンC誘導体を積極的にケアに取り入れてくださいね。
抗酸化作用
アンチエイジングの大敵といえば、活性酸素。
活性酸素はお肌をさび付かせて老化を促進するといわれています。
具体的には、細胞やコラーゲンを傷つけてシワやたるみなどの生み出すほか、
活性酸素の発生に応じてメラニン色素が作られるため、
シミの原因にもなってしまうんです。
そこで頼りたいのが活性酸素の働きを抑制する抗酸化物質。
中でも、ビタミンCには強い抗酸化作用があります!
ビタミンC誘導体は、アンチエイジングの強い味方なんですね!
抗炎症作用
ビタミンCには抗炎症作用もあり、
赤みが残るタイプのニキビ跡の改善に有効です。
また、過剰な皮脂によって顔全体が炎症を起こして赤らんでいる場合、
皮脂抑制効果とのダブルの作用で効果を発揮します。
ただし、ニキビ以外の傷やアトピーの場合は逆効果の場合もありますので、
使用する場合はかかりつけの医師に相談するようにしてくださいね。
ビタミンC誘導体の種類
ビタミンC誘導体にはいくつか種類があり、
それぞれに特徴があることはあまり知られていません。
そこで、今回は数あるビタミンC誘導体の中から
厳選した4つのビタミンC誘導体を簡単に紹介したいと思います!
ちなみに、それぞれの名前についているアスコルビン酸
(アスコルビル)はビタミンCを表しています。
・リン酸アスコルビル
ビタミンCにリン酸基がついたものです。
ほとんど油溶性に近く、お肌への浸透がいいのが特徴。
・パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(別名APPSまたはアプレシエ)
数あるビタミンC誘導体の中でも比較的新しく、
リン酸基とパルミチン酸基を持っています。
その浸透力は従来のものの数十倍ともいわれています。
・テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
油溶性ビタミンCと呼ばれることが多いビタミンC誘導体です。。
安定性はいいですが、その分浸透力は少し低く、
リン酸アスコルビルよりも劣っています。
・アスコルビン酸グルコシド
ビタミンCにグルコシド基がついたもの。
しかし、このグルコシド基は肌に浸透した後でも外れないため、
実際に美容効果を得られるのかについては疑問が残ります。
一番効果があるのはアプレシエ
前項でいくつかビタミンC誘導体を紹介しましたが、
今回注目してほしいのはパルミチン酸アスコルビルリン酸3Na。
長いので、化粧品などにもよく記載されている呼び名、
アプレシエと呼びますね。
前述のとおり、このアプレシエの最大の特徴はなんといっても浸透力!
アプレシエは水にも油にもよく溶ける性質なので、
あらゆる化粧品に配合しやすいというメリットもあります。
使い方に幅が出るのも魅力の一つですね。
ビタミンC誘導体で一番効果を感じられるのは化粧水?
ビタミンC誘導体は一部を除き、水に溶けやすい水溶性成分です。
よってクリームや乳液などよりも化粧水のほうが
配合しやすく配合割合も高くできるため、
ビタミンC誘導体入りのアイテムを選ぶのであれば是非とも化粧水をチョイスして。
(テトラヘキシルデカン酸アスコルビルは油溶性であるため、
こちらはクリームや乳液として使ったほうがいいでしょう)
おすすめの使用方法はイオン導入
イオン導入とは微弱な電流をお肌表面に流し、
イオンバランスを調節して栄養を効果的に真皮に浸透させる方法。
最近は家庭用のイオン導入器もかなり安価で販売していますので、
これを機に一つ持っておくのもいいでしょう。
お肌にじっくりビタミンC誘導体を届けながら
ゆったりとした時間を過ごすことができ、
リラックス効果も期待できますよ。
ちなみに、アプレシエのお肌への浸透力は
従来のビタミンC誘導体をイオン導入するのと同等かそれ以上なのだとか。
イオン導入器の購入を検討していない方、
忙しくてなかなか時間が取れない人などは、
最初からアプレシエ配合の化粧水を選択するといいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はビタミンC誘導体についてお話させていただきました。
アンチエイジングを目指す方、ニキビや毛穴の開きに悩む方、
美白に力を入れている方には是非使ってほしいビタミンC誘導体。
一番のおすすめは何といってもアプレシエ!
逆に、ちょっといまいちなのはアスコルビン酸グルコシド…。
そして、クリームや乳液で使うならテトラヘキシルデカン酸アスコルビル。
アイテムを選ぶ際は、ぜひ裏面などの全成分表示を確認してみてくださいね。
あなたにピッタリのビタミンC誘導体入りアイテムが見つかることを祈っています!